ネタバレあり「ウィッシュ」感想　100周年はコケられない

ディズニーさんのコケられないというプレッシャーが伝わってくる…

ウォルト・ディズニーがアニメーションスタジオを立ち上げたのが1923年。今年は100周年のメモリアルイヤーとなった。そんな年に公開されたウィッシュ。

舞浜市のディズニーランドににお世話になってる筆者としても見逃せない作品である。

良くも悪くも無難な冒険活劇のミュージカル映画である。しかし、ウォルトの意思はこの後の100年に受け継がれていくべきというメッセージはちゃんとある。

あのメインテーマの見せ場もあるし、近年のディズニーに対する不安から生じる心配が杞憂に終わってよかった。

しかし、「この映画を失敗させてはいけない」というプレッシャーが伝わってきて、そっちの方が辛かったなと思いました。

過去のディズニー作品のオマージュがふんだんに詰め込まれていてそこもまた見どころ。

・アーシャの友達が7人→白雪姫と7人の小人

・アーシャが魔法使いの弟子になる試験を受ける→ファンタジアのミッキーが魔法使いの弟子

・アーシャ達ティーンがマグニフィコ王を倒すために立ち上がる→ピーターパンなど

・最終的に魔法使いになったアーシャがフェアリー・ゴッド・マザーになる→シンデレラ

・魔法使いの力をうまく使えない→ファンタジアのミッキー

とディズニー作品へのオマージュがそこかしこにイースターエッグのように仕込まれている。

また悪役のマグニフィコ王にも過去のディズニーヴィランの要素がたっぷり仕込まれていて

・外面が善良な王→アナ雪

・自分のことを鏡にイケメンか問う→白雪姫

・暗黒魔法使った時の緑のエフェクト→マレフィセント

・最後は自分の作った杖に封印される→アラジン

という感じである。この小ネタを見つけるのも楽しみの一つだろう。

・ヤギのヴァレンティノの鳴き声まで山寺宏一さんがやっていたら笑う

・マグニフィコ王の願いの儀がどう見ても福山冬の大感謝祭

・マグニフィコ王にここまでロックスターの要素が入ったらそら福山雅治にオファー出すわな…

・足を引きずる子を気に留めないのすごくよかった。

・スターのゆるキャラ感

・100周年でもポリコレを止めない！加減しろ！バカ！

・最後のアーシャのおじいちゃんがしんみりとギター弾いてるシーンはすごくよかった

・ポリコレに惑わさず地に足つけて生きような！と思いました。

ディズニー100周年のメモリアルアニメはまぁ無難な感じだった。ただ、関係者の心労を思うと胃がギュッとなる。日本の興収がいい感じなのでホンマよかったね…

おまけ。本編と同時上映される短編アニメがコレなんだけど、めちゃくちゃよかった。これだけで入場料の元が取れるレベル。

これまでにディズニーが作ってきたキャラクターが実在するディズニースタジオで記念写真を撮ろうと画策するお話。わずか15分くらいの中に色んなキャラクターが入り混じっていくのだけど、夢のような組み合わせがたくさん出てきた。流石に画面いっぱい山寺宏一はなかったけどさ

やっぱりこう見返すと我々が好きだったキャラ(筆者はベイマックスとズートピア辺り)が昔のキャラクターとたわいのない話をしているのは嬉しい。何よりこの歴史を感じさせる強さもある。

近年はポリコレだとかあーだこーだ叩かれがちだけども、ちゃんと色んな世代の記憶に残れるキャラがいるのは凄いと思う。

筆者はこれでマジ泣きしそうになったのでこのアニメだけでも見てください。